テコンドーの競技一覧
- ► テコンドーの競技
- ► 型(トゥル)心得
- ► 組手(マッソギ)心得五ヵ条
- ► 約束組手
- ► 約束三歩組手
- ► 約束二歩組手
- ► 約束一歩組手
- ► ホシンスル(護身術)
- ► テコンドー基本動作名称
- ► ITF競技規定
メニューMenu
ピックアップPick up
約束組手Rules
► はじめに
テコンドーのヤッソッマッソギ(約束組手)はサンボ(三歩)、イイボ(二歩)、イルボ(一歩)と区分されているが、その練習意義は大きく2つある。ひとつはトゥル(型)やキボンヨンスプ(基本練習)で習得した手技や足技を、対峙する相手に型枠となってもらい、より正確な形態へと磨き上げるあげることである。
また、もうひとつは正にテコンドー技術の究極目的である実践的護身技法の剛法(打撃技法)部分を習得することである。これは対峙する相手と自分自身の攻防部位と急所との関係、いいかえれば技に関わる距離、角度、所要時間などの一層の理解を深め科学的に効率の高い打撃技法を習得することであり、技の選択能力を身につけることである。
テコンドー百科事典に紹介されている約束組手の例ではサンボマッソギとイイボマッソギが主に前者にあたり、イルボマッソギが後者にあたる。本協会で定める約束組手はトゥルの実践的習得を目指し、テコンドー技術の集合体であるトゥルの技法を優先適用させた。結果、規定として挙げた約束組手はトゥル習得の段階に沿って
作られている。したがって実戦的護身技法を本格的に練磨するためにはこれらの技術を理解習得した後に創作、反復鍛錬、そしてパンチャユマッソギ(半自由組手)へと発展させてゆくことが望ましい。
►約束組手の構成
① 三歩約束組手[サンボマッソギ] → 10級 ~ 8級
② 二歩約束組手[イイボマッソギ] → 7級 ~ 5級
③ 一歩約束組手[イルボマッソギ] → 4級 ~ 2級
二人で約束組手を行う際の決まり
1:ほぼ同じ身長同士で行うこと
2:準備姿勢
三歩約束組手[サンボマッソギ]
- [攻め手側]→ナラニソギから右足を一歩引いてのウェン・コンヌンソ・パカッパルモク・ナジュンデ・パロ・マッキ
- [受け手側]→ナラニ・チュンビソギ
二歩約束組手[イイボマッソギ]
- [攻め手側]→ナラニソギから右足を一歩引いてのオルン・ニウンチャソ・パルモク・カウンデ・テビマッキ
- [受け手側]→ナラニ・チュンビソギ
?一歩約束組手[イルボマッソギ]
- [攻め手側]→ナラニ・チュンビソギ
- [受け手側]→ナラニ・チュンビソギ
3:正確な間合いの確保
△距離の測り方 ~
サンボマッソギおよびイイボマッソギにおいて、攻め手の第一足目がコンヌンソギもしくはアプチャプシギ、ヨプチャチルギとなる場合は、攻め手の立ち方をコンヌンソギに統一し、このコンヌンソギの右足を受け手の左足の外側に重なるように足を運び正確な形態をもって測る。
また、攻め手の第一足目がニウンチャソギ、トルリョチャギの場合、受け手の左足の内側へ攻め手の立ち方をニウンチャソギに統一し、このニウンチャソギの右足を受け手の左足の内側へ重なるように足を運び正確な形態をもって測る。
そしてサンボマッソギに限り攻め手の第一足目と第三足目の運び位置が同じとなり、第二足目は常にこの逆となる。
つまり、「外」で始まれば「外」→「内」→「外」となり、「内」で始まれば「内」→「外」→「内」となる訳である。さらに距離を測る際の基準は、攻め手の第一足目が、以下にあげる特別な場合を除いては、すべて受け手左足縦幅の「約半分」となる。
特別な場合
- ・ 攻め手の第一歩が完了した時点で受け手がナジュンデマッキおよびチュキョマッキを行う場合は、攻め手の測ろうとする踵(かかと)の位置がおおよそ受け手左足縦幅を「超えた分」となる。つまり、お互いの踵同士が接触する。
- ・ 攻め手の第一歩が完了した時点で受け手がノプンデヨンマッキを使用する場合は、攻め手の測ろうとする右足と受け手左足がほぼ揃った状態で重なり合うようにする。
4.合図
まず、攻め手が受け手に対し、「攻撃開始」の合図として、「ヤー」と気合の入った掛け声を発する。
次に受け手が攻め手に対し、「準備完了」の合図を、やはり「ヤー」と気合の入った掛け声で示し、攻め手がこの合図を確認した後、直ちに始める。
5.気合
最後の反撃動作を行う際、必ず「気合」のこもった発声を行うこと。
6.方向
稽古生の理解を促すために以下の約束組手実演者双方の前方を時計でいう方向の12:00と定める。したがって、右が3:00となり左が9:00となり、真後ろが6:00となる。
7.使用する攻撃部位
部位指定のないアプチャプシギとトルリョチャギに関しては、その使用攻撃部位をアプクムチ(上足底)とし、ヨプチャチルギはトゥイクムチ(かかと外横部分)、コロチャギとパンデトルリョチャギはトゥイッチュッ(踵後部分)とする。
8.実戦想定
A:複数の反撃動作は、各動作間の所要時間を多く取らず継続動作で行うこと。
B:規定動作を終えたら直ちにパルモク・カウンデ・テビマッキの姿勢をとること。
9.その他決まり
パンデトルリョチャギに関しては攻撃手が予めマッキ[ブロック]姿勢を取ることとする。
※ 以下に定められた約束組手は、修練生が各昇級および昇段審査課題で指定されるトゥル(型)の構成技術と規定課題となる基本蹴りをもって作られている。
(社)日本ITFテコンドー協会
技術委員長 金省? 監修
2006年4月
<< 組手(マッソギ)心得五ヵ条 | 約束三歩組手 >> |