開催日程:平成23年3月9日(水)~3月13日(日) 開催場所:ニュージーランド ウェリントン
日本選手の戦いぶりについて
選手全員がベストを尽くされ、日本代表の名に恥じない奮闘を見せてくれたと思います。どの試合も惜しいところで接戦をものにできず、結果につながらなかったのは心残りでした。欧米の名だたる強豪選手たちと比べても、日本の代表選手の実力は遜色ないものと感じました。しかしながらメダルに届くまでには歴然とした壁の存在を意識させられたのも事実です。僅かではあるものの、依然として存在する彼我の差を、今後どのように超越していくべきでしょうか。次回のスペイン大会までに協会・日本チームに与えられた課題と考えます。
ITF総会に参加して
世界各国から多くの実力者が勢ぞろいし、パワーポリティクスを繰り広げる様は、誇張でなく、まるで国連総会のようです。総会ひとつ見ても、テコンドーが真に国際的に認知された存在であり、世界の人々に共有される文化となっていることが実感されました。残念ながら言葉のハンデもあり、うっかりすると欧米列強?の勢いにアジア諸国は圧倒されてしまいかねません。今後、アジア連盟の結束を固め、日本も積極的に発言して自ら存在をアピールし続けることの重要性を痛感しました。
今後の課題は
スポーツ競技としてのテコンドーの隆盛ぶりを目の当たりにして、武道の目標とするところは必ずしも競技で好成績を収めることではない、とも思います。しかしながら、試合競技もテコンドーの重要なパートなのであり、競技成績が個人の技量や国・地域の実力を推し量る指標となることは否めない事実です。 欧米主導のルール解釈には心情的な反発はあるものの、国際標準の理解は試合で勝つためには不可欠であり、メダル取得には国際競技の豊富な経験が必要に違いありません。日本の代表選手達が自信をもって世界選手権に臨めるようなサポートと環境づくりが日本協会に求められる急務であると考えます。
2011NZ世界戦 日本選手団
団長 忠岡 信彦/日本ITFテコンドー協会 会長
第17回世界テコンドー選手権大会における報告、反省及び抱負
今回の世界大会には選手兼コーチという立場で参加させて頂きましたが、日本代表選手の技量や指導の方向は正しい物と感じました。 ただ、日本の選手にはそれを高いレベルで競い合う環境が乏しく、経験の不足による惜敗が多かったと思われます。 国外での経験もありますが、まず国内での環境も整備し国内選手の交流による選手同士での刺激や切磋琢磨、モチベーションの維持などを行って行く事も2年に一度という長い周期で行われる世界選手権には必要と感じました。 次回の世界選手権は2013年スペインでの開催と成りますが日本ITFテコンドー協会が一丸と成って勝利を目指せるよう努力していきたいと思います。
2011NZ世界戦 日本選手団
選手兼コーチ代表 豊永 誠史/日本ITFテコンドー協会 理事
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